日本でも、九〇年代に入って急速にアウトソーシングが注目されてきた。その理由は次のように考えられる。その一つは、企業の「バーチャル組織化」である。伝統的な経営は、企業に壁をつくり、従業員や、系列企業をかかえ込み、企業のかこい込みのなかで業務を完結しようとしていた。それは激しく変化する企業環境の対応にあたってふさわしくないことが明らかになってきた。米国の経営者にとって大切なことは、「アジル(機動的)」「IT(情報技術)」「バーチャル化(仮想的)」といわれる。
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このバーチャル組織化について少し説明する。「バーチャルーコーポレーション」とは、W・ダビドウとM・マローンによると、「企業の境界が無いような企業」のことと見なされ、製品開発、製品生産、企画・設計、営業・販売など、企業の受け持っていた役割の境界がファジーになることである。間接部門の業務は専門企業に委託していく。デバイスはそれを得手とする企業に外注し、ソフトウェアや設計は専門企業に参加を求め、得意先と生産者がプロジューマ(トフラーの命名)として複合していくような企業形態である。したがって「アウトソーシング」という機能が重要性を増す。